ゾフルーザ錠 インフルエンザ治療薬
3月にも入り、インフルエンザの患者もだいぶと少なくなってきましたねぇ。
さて、今回は新たなインフルエンザ治療薬が承認されたということで、少し調べて見ました。
ゾフルーザ錠
(成分名:バロキサビル マルボキシル)
塩野義製薬さんが2018年2月23日に承認を取得され、同年3月14日に発売予定。
なんと今までの抗インフルエンザ薬と違って新たな作用機序で効果を発揮する新薬となっている。
今までの抗インフルエンザ薬は
- タミフル(オセルタミビル)
- リレンザ(ザナミビル)
- イナビル(ラニナミビル)
- ラピアクタ(ペラミビル)
と発売されているがいずれもノイラミニダーゼ阻害薬という分類になる。
簡単に言うと増殖したウイルスが細胞の外へ放出するのを防ぐ作用になる。
一方のゾフルーザはキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬と分類される。
こちらはウイルスのタンパク合成やRNA複製を阻害することで細胞内で増殖するのを抑えるというもの。
最近はノイラミニダーゼ阻害薬に対する耐性を持ったウイルスも出現しているので、そういったウイルスにも効果がある。
参照:https://answers.ten-navi.com/pharmanews/10843/
増殖する前に抑えられるので従来の抗インフルエンザ薬より人への感染力も弱くなるとか。
そして
何と言っても魅力的なのがイナビル、ラピアクタと同じく単回投与、つまり1回飲むだけで治療が完了するというもの。
しかも錠剤なのでイナビルのように吸入器を操作する必要もなく、飲むだけで治療が終わりになります。
以下、用法用量抜粋
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通常,成人及び12歳以上の小児には,20mg錠2錠を単回経口投与する。ただし,体重80kg以上の患者には20mg錠4錠を単回経口投与する。
通常,12歳未満の小児には,以下の用量を単回経口投与する。
40kg以上 20mg錠2錠
20kg以上40kg未満 20mg錠1錠
10kg以上20kg未満 10mg錠1錠
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副作用で下痢があるみたいですが、従来の抗インフルエンザ薬に比べ、かなり少ないみたいです。
一応粉砕もできるっぽいですがかなり苦味が強いこともいろんな記事で書いていたりしますね。
いやー
うちの薬局ではイナビルを出す機会が多いので、投薬時に時間もかかってしまいますし、小さい子供さんの場合は上手く吸えなかったりするんですよね。
しかし今回発売されるゾフルーザ錠はその問題も解決しそうですし、かなり画期的ですね!
今年はピークも過ぎたし、本格運用されるのは来年かなぁ。