夫婦で薬剤師

夫婦で薬剤師

ドラッグストアで働いていて気になったことや勉強したことを奥さんと書いていきます。

グーフィス錠 新作用機序の便秘薬

先月、卸さんから

卸さん「今月発売される便秘薬の件で伺いに来ました!」

「そうなんですか」

卸さん「実は新しい作用機序の便秘薬でございまして、、、」

「あ、ほんまですか~」

卸さん「周りの薬局さんではもうすでに何件も発注依頼が来ているんですよ!周りにも大きな病院がありますし、一応持っておいてもいいんじゃないですか!?」

「あ、じゃあ1箱…」

卸さん「ありがとうございます!!!」

 

それから1か月

1回も処方がきておりません。はい。

 

ま…まぁ!まだ1ヶ月ですし、まだわからないですもんね!

というわけで今回はグーフィス錠について。

 

 

作用機序

グーフィス錠(エロビキシバッド)は回腸末端部にある再吸収に関わる胆汁酸トランスポーターを特異的に阻害する作用を示します。

ん?胆汁酸の再吸収を阻害するってことは大腸に流れる胆汁酸が増えて、つるんとでるんかな(イメージです)と思いましたが、どうやら違うようです。

 

大腸にたどり着いた胆汁酸がTGR5というとこにくっついて、セロトニンが分泌されるみたいです。そのセロトニンがアセチルコリンの分泌、またNOを分泌し、結果、蠕動運動が活発になるという仕組みです。

それに合わせて水分の分泌も盛んになるみたいです。

 

効能・用法用量

~適応~

慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)

~用法用量~

通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。

 

なぜ食前?

インタビューホームにて

食前投与時のCmax 及びAUCは、食事非摂取時の約20~ 30%であった。

つまり薬を飲んで食事した時のほうが薬を飲んで食事しない時を比べ、食事をした時のほうが血中への薬の移行を抑えられるということ。

グーフィス錠は消化管内で作用するので血中に移行しないほうが効果的だからです。

 

あと、食後に服用してしまうとある程度の胆汁酸が消化管内で再吸収されて効能が落ちてしまうので、再吸収される前に阻害しておこうというので食前です。

 

効果時間は3時間ほど続き、8時間くらいで消失していくみたいですね。

 

 

副作用

腸の蠕動運動を活発にさせるという事だけあってやっぱり多いのが腹痛ですね💦

インタービューホームにて

痛(19.0%)、下 痢(15.7%)、下腹 部痛、腹部膨満

 

腹痛多くない?笑

 

ちなみに他の新しめの便秘薬の副作用割合↓

◆アミティーザ

下痢(30%),悪心(23%),腹痛(6%)

◆リンゼス

下痢(13.0%)腹痛(1~5%)

 

腹痛って結構つらいですよね…

そういった症状が出た時は症状に応じて減量か中止で対応ですね。

 

相互作用

併用禁忌はなしとなっているが併用注意が多い。

胆汁酸製剤 ウルソデオキシコール酸、 ケノデオキシコール酸等

これらの薬剤の作用が減弱す るおそれがある。
本剤の胆汁酸トランスポーター (IBAT)阻害作用により、胆汁 酸製剤の再吸収が阻害される おそれがある。


アルミニウム含有制酸剤 スクラルファート水和物、 アルジオキサ等

本剤の作用が減弱するおそれ がある。
これらの薬剤は、消化管内で胆汁酸を吸着するため、本剤の 作用が減弱するおそれがある


ジゴキシン、ダビガトランエテキ シラートメタンスルホン酸塩 
これらの薬剤の血中濃度が上 昇し、作用が増強するおそれ がある。
本剤のP‐糖蛋白質に対する阻 害作用による。


ミダゾラム

ミダゾラムの血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある
機序は不明である。

 

 

最後に

気を付けないといけないのは、食前に飲むということと腹痛の有無ですね。

勉強するのはいいけど、処方が来ないと意味がない!!(笑)

まだ新品の状態で残ってるのでここ2ヶ月くらいでなかったら返品ですかね~

透析って?

2週間に1回、人工透析患者の方々が来局してくださるので、病態の整理をば

 

 

透析って?

透析とは高分子の物質を半透膜で包み、大量の水の中に置き、低分子物質、イオンを透過させて分けること、つまり、この原理を使うことで血液中の老廃物などを除去できるというもの。

 

人体でこの役割を担っているのが腎臓。腎臓の役割としては

①血液をろ過して老廃物や塩分(イオン)などを尿として排出

②血圧の調整

③血液の産生に関わる

④強い骨を作るのに関わる

⑤体液量やイオンバランスの調節

と大まかに分けられる。

 

腎臓が悪くなっていくと、この役割が担えなくなるので主に①と⑤の代わりとして透析を行う。

 

 

 

1回の透析時間は大体4-5時間かかって、週に3回行う。

 

大変ですね、、、(^◇^;)

 

腎臓が悪くなると

先ほども挙げたように腎臓は様々な役割を担っている。腎臓が悪くなるとどういったことが起きるのか挙げていきます

◆老廃物が溜まる

腎臓の働きとしてタンパク質の燃えカスである尿素を排泄する働きがある。急性腎不全や慢性腎不全などで腎臓の働きが悪くなると、どんどん老廃物が溜まり様々な症状が現れる。腎機能が正常の10%以下になると症状が現れる。

初期症状としては疲れやすい、だるい、思考力が低下するなどの症状。むくみも肺水腫なども。

神経や筋肉症状としては、知覚異常、末梢神経痛、筋肉のけいれん、全身のけいれんなど。

消化器症状としては、食欲低下、吐き気、嘔吐、口内炎、口の中の味覚不良。尿毒症が進行すると、潰瘍や出血がみられ、また栄養不良となり痩せていく。

皮膚は黄褐色に変色し、ときには汗の尿素が皮膚に結晶を形成し斑点がみられます(尿毒素斑点)。皮膚のがんこなかゆみも特徴的。

 

◆腎臓に関わるホルモンの産生及び活性の低下

腎臓は様々なホルモンに関わりがある。

・ビタミンDの活性化

ビタミンDは肝臓腎臓で活性化を受けて活性型ビタミンDとなる。ビタミンDは腸からのカルシウムの吸収を促進し、骨の産生に関わる。なので腎機能が落ちると、骨粗鬆症になりやすくなる。

 

・エリスロポエチン産生

エリスロポエチンとは赤血球を作るのに必要なホルモン。これが充分な量が産生されないと腎性貧血になる。腎性貧血の症状としては疲れやすい、動悸・息切れ、めまいなどの症状が現れる。

 

・レニンの分泌

レニンはアンジオテンシンⅡの産生に関わるホルモン。アンジオテンシンⅡは血管を収縮させること腎臓に働きかけ、水分の再吸収を促進し、体内の体液量を上げる事血圧を上昇させる腎血流量が低下すると腎臓からレニンの分泌が促進されることで血流量を維持するが、腎機能が低下して、腎血流量が低下した状態が続くとレニンが高値になり、高血圧の状態が続く。

高血圧が続くと動脈硬化や脳出血や脳梗塞などのリスクが上昇する。

 

◆イオンバランスの崩れ

腎臓は老廃物の排泄だけでなく、体内のイオンのバランスを保つ働きがある。

f:id:FMyakuzaishi:20180430215621j:image

参照:嫁の昔の教科書

腎臓の働きが落ちると

・体液量増加(ナトリウムイオンが排泄できないことによる)→むくみや高血圧

・カリウムイオン排泄低下による高カリウム血症→舌の異常感覚、知覚過敏・四肢麻痺、筋力の低下・悪心、嘔吐・下痢・不整脈、頻脈

・水素イオン排泄低下による代謝性アシドーシス

・リン酸イオンに排泄低下による高リン酸血症→自覚症状は出にくいが進行すると骨粗鬆症や異所性石灰化の進行の原因となる

・尿酸排泄低下による高尿酸血症→痛風

とそれぞれ起こる。

 

薬の種類

上記でも述べたように腎臓が悪くなると体内のイオンバランスや水分バランスなどが崩れるのでそれを是正する。

薬剤を選択する時も腎排泄かどうかが重要になってきますね。

 

【利尿薬】

過剰な体液量を減少させ、高血圧、浮腫、肺水腫などを改善する。

・ラシックス(フロセミド)

fmyakuzaishi.hatenablog.com

 

【高カリウム血症改善薬】

消化管内でカリウムを吸着し、吸収を抑制する。※体内のKは透析じゃないと取り除けない

・アーガメイト、カリメート(ポリスチレンスルホン酸カリウム)

・ケイキサレート(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム)

 

【高リン酸血症治療薬】

消化管内で食物由来にリン酸イオンと結合し、吸収を抑制する。※体内のリン酸は透析じゃないと取り除けない。

・フォスブロック、レナジェル(セベラマー塩酸塩)

・ホスレノール(炭酸ランタン水和物)

・カルタン(沈降炭酸カルシウム)

・キックリン(ビキサロマー)

 

【二次性副甲状腺機能亢進症治療薬】

血中のリン酸濃度が高くなる血中のカルシウムと結合してカルシウム濃度が低くなる。すると副甲状腺からカルシウムを是正しようとパラトルモンが分泌され、骨からカルシウムを供給しようとし骨粗鬆症のリスクが増加する

シナカルセトは副甲状腺カルシウム感知受容体に結合してパラトルモンの分泌を抑制する。

・レグパラ(シナカルセト塩酸塩)

 

【代謝性アシドーシス是正薬】

水素イオンの排泄ができなくなると血液は酸性側に傾くのでそれを是正するための薬。

・炭酸水素ナトリウム

 

【エリスロポエチン製剤】

腎性貧血用に。

・エスポー注射液(遺伝子組み替えヒトエリスロポエチン)

 

【尿毒症物質除去薬】

尿毒症物質を消化管内で吸着し除去する。

・球体吸着炭

 

【尿酸生合成阻害薬】

尿酸の排泄も出来なくなるので、それに伴う高尿酸血症を改善。

・ザイロリック(アロプリノール)※腎排泄なので減量は必要

・フェブリク(フェブキソスタット)※胆汁排泄 

fmyakuzaishi.hatenablog.com

 

【活性型ビタミンD3製剤】

ビタミンDは腎臓で活性化されないと効果を発揮できないのでそれを補う。

・ワンアルファ、アルファロール(アルファカルシドール)

・ロカルトロール(カルシトリロール)

・エディロール(エルデカルシトール)

 

地域支援体制加算

ソース画像を表示

今年の調剤報酬改定で基準調剤加算が廃止され、新たに地域支援体制加算(35点)が新設されました。

話を聞いている感じじゃ前の基準調剤加算の算定要件とほとんど似通っている部分もあるとか。

ただ、管理薬剤師になるまではその基準調剤加算もなんとなくでしか分かっていなかったので、改めて勉強し直さねば💦

 

今任されている薬局ではイマイチ何の条件が満たしているのかが不鮮明なまま。

おそらく今の条件じゃこの加算は取れないので、加算取得に向けて準備していく必要がありますね。

 

この加算を取得することができれば、地域支援体制加算は基本料に含まれるので受付1回につき35点(350円)の利益。

うちの薬局は月2600枚前後なんで、単純計算で350円×約2600枚=910000円/月

なんと月あたり90万近くと粗利益が増えるんですよね〜

これから上からうるさく言われるのは必至ですね笑

 

今回は加算取得に向けて、何をしていかなければならないかメモがてらにツラツラと。

※原文は小難しく書いてるので端折って記載

 

 

〜地域支援体制加算の施設基準〜

(1)地域医療に貢献する体制を有することを示す相当の実績があること

調剤基本料1を算定する薬局の場合

◆麻薬小売業者の免許を取得し、必要な指導を行うことができること

◆在宅患者に対する薬学的管理及び指導の実績として、直近1年間に「在宅患者訪問薬剤管理指導料」、「居宅療養管理指導費」又は「介護予防居宅療養管理指導費」の算定実績を有していること

◆「かかりつけ薬剤師指導料」及び「かかりつけ薬剤師包括管理料」に係る届出を行っていること

〜メモ〜

うちの薬局は調剤基本料1を算定しているので、この3つの要件を満たせばOK。麻薬と在宅患者は満たしてるから、後はかかりつけ薬剤師指導料を取ることですね。ちなみにかかりつけ薬剤師の要件は

・3年以上の薬局勤務経験がある
・同一薬局に週32時間以上勤務している
・当該薬局に12か月以上在籍している
・医療にかかわる地域活動の取り組みに参画している
・認定薬剤師を取得している

僕はまだ2年しか働いていないからまだ取れないですね、、、。スタッフではあと地域活動の取り組みを満たせば申請できる人が1人いますね。

 

(2)保険調剤に係る医薬品として1200 品目以上の医薬品を備蓄していること

〜メモ〜

これはシステムを使って在庫品目確認したらいいですね。

 

(3)24時間調剤および在宅業務に対応できる体制の整備

〜メモ〜

これは患者の求めに応じて24時間調剤できる体制を整えておいてねというもの。自局において速やかに対処できない場合は近隣の連携している薬局(自局入れて3つまで)に案内できればいい。

これ以外に難しい、、、。近隣に24時間調剤対応してる薬局ってあるんかな💦

 

(4)患者またはその家族に対して連絡先の説明、自局に連絡先の掲示

〜メモ〜

簡単にいうと、(3)の延長線上で自局の連絡先や緊急時の連絡先を患者に伝えておくというもの。連携薬局の連絡先なども伝え、自局においてもわかりやすいところに連絡先を掲示しておく必要がある。

 

(5) 地方公共団体、保険医療機関及び福祉関係者等に対して、24 時間調剤及び在宅業務に対応できる体制に係る周知を自ら又は地域の薬剤師会等を通じて十分に行っていること

〜メモ〜

これは薬剤師会への報告や医療ネット滋賀などに登録しておけばOK

 

(6)患者ごとに、適切な薬学的管理かつ服薬指導を実施

〜メモ〜

これはしっかり薬歴と服薬指導を行なっていれば問題ないですね。内容としては

◆患者の基礎情報(氏名、生年月日、性別、被保険者証の記号番号、住所、必要に応じて緊急連絡先)
◆処方及び調剤内容(処方した保険医療機関名、処方医氏名、処方日、処方内容、調剤日、処方内容に関する照会の内容等)
◆患者の体質(アレルギー歴、副作用歴等を含む)、薬学的管理に必要な患者の生活像及び後発医薬品の使用に関する患者の意向
◆疾患に関する情報(既往歴、合併症及び他科受診において加療中の疾患に関するものを含む。)
◆併用薬(要指導医薬品、一般用医薬品、医薬部外品及び健康食品を含む。)等の状況及び服用薬と相互作用が認められる飲食物の摂取状況
◆服薬状況(残薬の状況を含む。)
◆患者の服薬中の体調の変化(副作用が疑われる症状など)及び患者又はその家族等からの相談事項の要点
◆服薬指導の要点
◆手帳活用の有無(手帳を活用しなかった場合はその理由と患者への指導の有無)
◆今後の継続的な薬学的管理及び指導の留意点←NEW
◆指導した保険薬剤師の氏名

 

(7)開局時間

〜メモ〜

平日は1日8時間以上、土曜日又は日曜日のいずれかの曜日には一定時間以上開局し、かつ、週45 時間以上開局していること。

問題ないですね。

 

(8)管理薬剤師の要件

〜メモ〜

以下要件

◆施設基準の届出時点において、保険薬剤師として5年以上の薬局勤務経験があること。
◆当該保険薬局に週32時間以上勤務していること。
◆施設基準の届出時点において、当該保険薬局に1年以上在籍していること。

あれ、、5年以上ってことは後3年???

そうですか、、笑

 

(9)在宅患者に対する薬学的管理指導が可能な体制を整備している

〜メモ〜

在宅医療に関する届け出と体制、またその旨を示すことを自局で掲示していること。

うちの薬局は去年から在宅をやっていることは前の管理薬剤師から聞いているんですが、そういえばそういった旨を掲示しているのか確認してないですね。要チェックですね。

 

(10)調剤従事者等の資質の向上を図るため、学術研修などを受講していること

〜メモ〜

地域の薬剤師会や医師会、メーカー会社の勉強会に参加して、その計画などについて行なっていればOK。

 

(11)薬局内にコンピューターを設置するとともに、PMDAメディナビに登録することで医薬品情報を収集している

〜メモ〜

PMDAメディナビに登録していればいろいろな情報をもらえるので、それをスタッフ全員に周知させておく。

 

(12)調剤した医薬品に係る情報を随時提供できる体制

〜メモ〜

◆一般名
◆剤形
◆規格
◆内服薬にあっては製剤の特徴(普通製剤、腸溶性製剤、徐放性製剤等)
◆緊急安全性情報、安全性速報
◆医薬品・医療機器等安全性情報
◆医薬品・医療機器等の回収情報

これらをいつでも提供できるような体制を整える。まぁ一般名とかこれも資料をファイリングなどしてるとOKですね。

 

(13)患者のプライバシー配慮

〜メモ〜

大体どこの薬局もパーテーションなどで区切られてるのでこれは問題ないですね。うちの薬局は栄養相談や検体測定などを行う個室みたいなところがあるので完璧ですね〜

 

(14)一般用医薬品の販売。また必要に応じて医療機関へのアクセス確保

〜メモ〜

一般用医薬品を販売するだけでなく、その購入者の薬剤服用歴の記録に基づき、情報提供を行い、必要に応じて医療機関へのアクセスの確保を行っている。

併用薬のチェックや一般用医薬品で対応できない病状で受診勧奨を行うなどの対応を行なっていればいいですね。

 

(15)健康情報拠点としての役割

〜メモ〜

栄養・食生活、身体活動・運動、休養、こころの健康づくり、飲酒、喫煙など生活習慣全般に係る相談についても応需・対応し、地域住民の生活習慣の改善、疾病の予防に資する取組を行う。

うちの薬局は健康フェアなどを定期的に行なっているのでこれもOK。

 

(16) 健康相談又は健康教室を行っている旨を当該保険薬局の内側及び外側の見えやすい場所に掲示し、周知していること

〜メモ〜

これも掲示しているのでOK。

 

(17)医療材料及び衛生材料を供給できる体制を有していること

〜メモ〜

応需があった際にいつでも発注できる体制があればOK。

 

(18)当該地域における在宅医療の支援に係る診療所または病院および訪問看護ステーションとに連携体制の整備

〜メモ〜

要は在宅医療において医師や看護師に情報提供などを行なって、患者の状態を医療チームとして管理しているかということ

前の管理薬剤師からの情報では今在宅を行なっている患者さんは情報のフィードバックはしなくていいとの取り決めを行なったそうなんですが、一応記録などは残しとかないとダメですよね汗

 

(19)当該地域において、他の保健医療サービス及び福祉サービスとの連携調整を担当する者と連携していること

〜メモ〜

これは周りの薬局や医療機関と連携できているかってことですかね。

 

(20)プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無

〜メモ〜

薬局機能情報提供制度の都道府県が定める期日の前年1年間(1月1日から12 月31 日)に、疑義照会により処方変更がなされた結果、患者の健康被害や医師の意図した薬効が得られないことを防止するに至った事例を提供した実績を有し、薬局機能情報提供制度において「プレアボイド事例の把握・収集に関する取組の有無」を「有」としていること。

これは医薬品の副作用情報などをしっかり集めているか、そしてその情報を用いて医薬品の副作用を極力回避する努力を行なっているかということみたいです。

手っ取り早いのが公益財団法人日本医療機能評価機構のサイトに登録をして、プレアボイド事例を報告しておけばOK。

 

(21)副作用報告に係る手順書を作成し、報告を実施する体制を有していること

〜メモ〜

これはそれ専用のフォーマットが厚労省から配布されると思うから、それに従って報告すればいいのかな?

 

(22)集中率が85%を超える場合にあっては、調剤した後発医薬品の直近3月間の実績として50%以上であること

〜メモ〜

うちの薬局は門前の小児科処方箋が30%ほどで残り面処方箋なので関係ないですね。

 

 

最後に

書いてて思ったんですが、項目が多い!!笑

 

ただ項目は多いですが、管理薬剤師の要件以外は今から徐々に準備していけば、クリアしていけそうですね〜

リタリン錠 ナルコレプシー治療薬

 

リタリンはそうそう出る機会がないですが一応。

 

 

 

リタリン錠

成分名:メチルフェニデート塩酸塩

向精神薬区分:第一種向精神薬

・適応はナルコレプシーのみ

・2007年に乱用について社会問題になった

 

ナルコレプシーって?

以下の症状が4大症状と言われている。

・日中の過度の眠気

100%の患者に発現。日中、突然に耐え難い眠気に襲われるという発作。

・情動脱力発作(カタプレキシー)

76%ほど。笑い、喜び、あるいは自尊心がくすぐられるなど感情が昂ぶった際、突然に抗重力筋が脱力するという発作。全身にわたり、倒れてしまう発作のほか、膝の力が抜けてしまう、呂律がまわらなくなる、などの部分発作もある。

・入眠時幻覚

68%ほど。睡眠発作により睡眠に陥った際、及び夜間の入眠時に現実感の強い幻覚を見ることがある。

・睡眠麻痺

64%ほど。いわゆる金縛りと呼ばれる症状。開眼し意識はあるものの随意筋を動かすことができない状態。

 

 

作用機序

ドパミントランスポーター及びノルアドレナリントランスポーターに結合し再取り込みを抑制することにより、シナプス間隙に存在するドパミンとノルアドレナリンを増加させて、神経系の機能を更新する。

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◆用法用量

メチルフェニデート塩酸塩として、通常成人1日20~60mgを1~2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

 

◆副作用

主な副作用は頭痛・頭重、注意集中困難、神経過敏、不眠、眠気、口渇、食欲不振、胃部不快感、便秘、心悸亢進、不整脈、排尿障害、性欲減退、発汗、筋肉の緊張

 

◆禁忌

・過度の不安、緊張、興奮性のある患者〔中枢神経刺激作用により症状を悪化させることがある。〕

・緑内障のある患者〔眼圧を上昇させるおそれがある。〕

・甲状腺機能亢進のある患者〔循環器系に影響を及ぼすことがある。〕

・不整頻拍、狭心症のある患者〔症状が悪化するおそれがある。〕

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

・運動性チック、Tourette症候群の患者又はその既往歴・家族歴のある患者〔症状を悪化又は誘発させることがある。〕

・重症うつ病の患者〔抑うつ症状が悪化するおそれがある。〕

・褐色細胞腫のある患者〔血圧を上昇させるおそれがある。〕

・モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者

 

服薬指導

・覚醒効果による不眠の副作用があるため、夕食後以降の服用は避ける

・薬物依存性の傾向が出てきた場合は速やかに医師に連絡。体重が落ちる、成長の遅れなどが現れたりするときも同様。

・かすみ目などが起こると眼の検査を行う。

・通常の用量で幻覚などの精神症状または躁病症状が現れたりする時も医師に連絡。

コンサータ錠 AD/HD治療薬

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4月から管理薬剤師になるということでコンサータ錠の新規登録をするついでに軽く特徴をば。

けっこううちの薬局来るんですよね(笑)

 

 

コンサータ錠

成分名:メチルフェニデート塩酸塩

向精神薬区分:第一種向精神薬

・国内で初めて小児期のAD/HDへの適応を取得した薬剤。成人期AD/HDへの使用も可能となっている。

・企画は18mg、27mg、36mgとある。

 

作用機序

ドパミントランスポーター及びノルアドレナリントランスポーターに結合し再取り込みを抑制することにより、シナプス間隙に存在するドパミンとノルアドレナリンを増加させて、神経系の機能を更新する。

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特徴

・1日1回、朝に服用することで速やかに効果が発現

・服用後約12時間効果が持続するように設定(徐放錠)

・薬剤の外皮は内部の不溶性の成分と一緒に糞便中に排泄されるが、正常なことで心配はいらない。

 

用法用量

18歳未満の患者

通常、18歳未満の患者にはメチルフェニデート塩酸塩として18mgを初回用量、18~45mgを維持用量として、1日1回朝経口投与する。増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて1日用量として9mg又は18mgの増量を行う。なお、症状により適宜増減する。ただし、1日用量は54mgを超えないこと。

18歳以上の患者

通常、18歳以上の患者にはメチルフェニデート塩酸塩として18mgを初回用量として、1日1回朝経口投与する。増量が必要な場合は、1週間以上の間隔をあけて1日用量として9mg又は18mgの増量を行う。なお、症状により適宜増減する。ただし、1日用量は72mgを超えないこと。

※12時間効果が続くことから午後からの服用は避ける(寝むれなくなってしまう)

※環境変化が変わるタイミングでの投与は控えたほうがいい

 

副作用

主な副作用は

食欲減退(42.1%)、不眠症(18.5%)、体重減少(12.0%)、頭痛(8.3%)、腹痛(5.6%)、悪心(5.6%)、チック(5.1%)、発熱(5.1%)

重大な副作用は

剥脱性皮膚炎、狭心症、悪性症候群、脳血管障害

 

禁忌

・過度の不安、緊張、興奮性のある患者[中枢神経刺激作用により症状を悪化させることがある。]

・緑内障のある患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]

・甲状腺機能亢進のある患者[循環器系に影響を及ぼすことがある。]

・不整頻拍、狭心症のある患者[症状を悪化させるおそれがある。]

・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

・運動性チックのある患者、Tourette症候群又はその既往歴・家族歴のある患者[症状を悪化又は誘発させることがある。]

・重症うつ病の患者[抑うつ症状が悪化するおそれがある。]

・褐色細胞腫のある患者[血圧を上昇させるおそれがある。]

・モノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害剤を投与中又は投与中止後14日以内の患者

 

服薬指導

1日1回朝に服用すること。朝食前でも後でも構わないが、飲み物と一緒に服用すること。

・噛んだり溶かしたりせずに飲み込むこと。

・土日、休暇時の飲み方については医師と十分に相談しているか。

・依存性の症状を確認(薬を飲みたがるなど)

薬が処方変更などで残った場合は医療機関に変換すること

・副作用の説明をしっかり行う。

特に食欲の低下や不眠などに十分に注意し、体重の減少や不眠が悪化する場合は医師に相談するように指導。

昼間に血中濃度が高くなり食欲が減退しがちなので、朝食やおやつ、夕食などを多く取り、1日のカロリーを補うようにするのも手。

 

 

コンサータ錠の納入・処方・調剤の条件

・医師、管理薬剤師ともにコンサータ錠適正流通委員会による承認を得られないことには処方・調剤ができない。

・調剤を行う場合は処方医が登録の承認を受けているか、確認しなければ調剤してはならない。

 

AD/HDって?

不注意(注意力欠如)、多動性(落ち着きがない)、衝動性(予期せぬ行動)を基本症状とする行動疾患で、社会的な活動や学業の機能に支障をきたす疾患。

・不注意優勢型

・多動性–衝動性優勢型

・混合型

の3つに分類分けされる。

・AD/HDの有病率は学齢期で3-7%、成人期では1.65-4.4%と報告されており、一般に低年齢ほど高く、成長に伴い低下する。

・男女比は8:1とめっぽう男児に多い。

ゾフルーザ錠 インフルエンザ治療薬

3月にも入り、インフルエンザの患者もだいぶと少なくなってきましたねぇ。

 

さて、今回は新たなインフルエンザ治療薬が承認されたということで、少し調べて見ました。

 

ゾフルーザ錠

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(成分名:バロキサビル マルボキシル)

塩野義製薬さんが2018年2月23日に承認を取得され、同年3月14日に発売予定。

 

なんと今までの抗インフルエンザ薬と違って新たな作用機序で効果を発揮する新薬となっている。

 

今までの抗インフルエンザ薬は

  • タミフル(オセルタミビル)
  • リレンザ(ザナミビル)
  • イナビル(ラニナミビル)
  • ラピアクタ(ペラミビル)

と発売されているがいずれもノイラミニダーゼ阻害薬という分類になる。

簡単に言うと増殖したウイルスが細胞の外へ放出するのを防ぐ作用になる。

 

一方のゾフルーザキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬と分類される。

こちらはウイルスのタンパク合成やRNA複製を阻害することで細胞内で増殖するのを抑えるというもの。

最近はノイラミニダーゼ阻害薬に対する耐性を持ったウイルスも出現しているので、そういったウイルスにも効果がある。

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参照:https://answers.ten-navi.com/pharmanews/10843/

 

増殖する前に抑えられるので従来の抗インフルエンザ薬より人への感染力も弱くなるとか。

 

そして

何と言っても魅力的なのがイナビル、ラピアクタと同じく単回投与、つまり1回飲むだけで治療が完了するというもの。

しかも錠剤なのでイナビルのように吸入器を操作する必要もなく、飲むだけで治療が終わりになります。

以下、用法用量抜粋

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通常,成人及び12歳以上の小児には,20mg錠2錠を単回経口投与する。ただし,体重80kg以上の患者には20mg錠4錠を単回経口投与する。

通常,12歳未満の小児には,以下の用量を単回経口投与する。
40kg以上 20mg錠2錠 
20kg以上40kg未満 20mg錠1錠 
10kg以上20kg未満 10mg錠1錠

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 副作用で下痢があるみたいですが、従来の抗インフルエンザ薬に比べ、かなり少ないみたいです。

 

一応粉砕もできるっぽいですがかなり苦味が強いこともいろんな記事で書いていたりしますね。

 

 

 

いやー

うちの薬局ではイナビルを出す機会が多いので、投薬時に時間もかかってしまいますし、小さい子供さんの場合は上手く吸えなかったりするんですよね。

 

しかし今回発売されるゾフルーザ錠はその問題も解決しそうですし、かなり画期的ですね!

 

今年はピークも過ぎたし、本格運用されるのは来年かなぁ。

アレグラFXジュニア

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市販薬で売られている花粉症やハウスダストによるアレルギー症状を緩和するアレグラFX。

 

このアレグラFXはあの国民的アイドルが宣伝している、抗ヒスタミン薬の中でも眠くなりにくい、口が乾きにくいことが特徴的な人気な商品。

 

ただこのアレグラFXは15歳以上の方しか服用ができなかったが、最近、子供用に使える(7〜14歳)アレグラFXジュニアが発売されました。

 

このアレグラFXジュニアはなんと病院などで子供用で処方されるアレグラと同用量配合されているので病院に行って処方箋を発行してもらわなくても購入できるという。

 

毎年、花粉症で悩まれてる子供さんは便利になりますね。

 

だがしかし…

このアレグラFXジュニア、要指導医薬品になるんですよね…

 

何が言いたいかって言うと

要指導医薬品は本人にしか販売できないんです。

 

アレグラFXジュニアの対象年齢は7〜14歳。

 

2年近く働いていますが薬局で買える薬を子供さんだけで買いに来られる方は今まで見たこともないですね。

ほとんどは親御さんが買いに来てます。

 

この前こんなことがありました。

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母親客「アレグラの子供用が買えるって聞いたから、買い物ついでに来てん〜。病院行かんでも買えるから便利なったもんやな〜」

「申し訳ございません。実はこの商品、要指導医薬品という分類になってまして、本人様にしか売れないことになっているんですよ。書面での説明をすることになってるんです…」

母親客「えっ!子供連れて来ないとダメなんですか!?薬は私が管理するのに!?」

「はい…。そういう法律になっていまして…。なんとももどかしい話です…」

母親客「せっかく買えると思ったのに…。今度子供連れてくるわぁ」

「申し訳ございません…」

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大人用のアレグラFXは第2類医薬品ということもあり、薬剤師通さなくても購入できるイメージがついちゃってるから子供用のも普通に購入できると思って買いに来られる方がたくさんおられるでしょうね〜

 

ぜひ、アレグラFXジュニアのお求めの場合はお子さん同伴でよろしくお願いします…

褥瘡について

参照今回は褥瘡について

病院の薬剤師さんならお目にすることは多々あると思うんですが、調剤薬局の薬剤師にはなかなか、、

 

 

褥瘡とは

褥瘡とは「床ずれ」とも呼ばれ、長時間皮膚に圧力やずれが加わることによって、血流が途絶え、壊死を起こすことで発生する潰瘍のこと。寝たきりな方や栄養失調、自分で痛みの感覚がわからない人などにできやすい。

 

できやすい部位

褥瘡は筋肉や脂肪の少ない部位に多い。

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参照:https://www.nichiyaku.or.jp/action/wp-content/uploads/2008/01/4_jokusou.pdf

 

治療について

褥瘡は皮膚の侵襲具合で4つの分類に分かれ、それぞれ適した治療法に準えるのが基本。

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参照:https://www.nichiyaku.or.jp/action/wp-content/uploads/2008/01/4_jokusou.pdf

 

◆Ⅱ度(浅い褥瘡)までの治療

浅い褥瘡は①発赤・紫斑 ②水泡 ③びらんの3タイプに分かれる。

①発赤・紫斑

発赤・紫斑は圧迫によって血管が障害を受け、赤血球が血管外に漏出することで皮膚が赤くなる状態。

〜治療〜

  • ドレッシング剤(創傷被覆剤)で保護することが第1選択。
  • マッサージは創面を悪化する可能性があるので避ける。
  • 外用薬は皮膚保護の目的で亜鉛華軟膏などが使われる。
②水泡

水疱は、表皮と真皮の境界部に滲出液が貯留した状態。

〜治療〜

  • 発赤・紫斑と同じく、ドレッシング剤で保護することが第1選択。
  • 基本、水泡は破らないようにしてドレッシング剤を用いる。水泡部が著しく大きくなってしまった場合は、破って内容物を取り出した方が治癒が早い場合がある。
  • 破れてしまった場合はびらんと同じ治療を行う。
③びらん

びらんは脆弱になった表皮が真皮から剥がれて滲出液が出た状態。

〜治療〜

  • ①、②と同じく、ドレッシング剤で保護することが第1選択。
  • 皮膚保護の目的で亜鉛華軟膏や上皮形成促進のためアクトシン軟膏(ブクラデシンナトリウム)やプロスタンディン軟膏(アルプロスタルジルアルファデクス)などが使われる。

 

◆Ⅲ度(深い褥瘡)以上の治療

深い褥瘡の慢性期は創面の色調によって4つの病期に分類される。それぞれの病期で病態は大きく異なり、治療法もそれぞれに応じて使い分ける。

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参照:https://www.nichiyaku.or.jp/action/wp-content/uploads/2008/01/4_jokusou.pdf

基本の治療としては

壊死組織の除去…外科的デブリードマン、外用薬・ドレッシング材の使用により壊死組織を除去する。

肉芽形成の促進…創面に良性肉芽が見られないか乏しい場合は、適切な外用薬やドレッシング材を用いて創の適度な湿潤環境を保持しながら肉芽形成を促進する。

③創の縮小…創の収縮は、肉芽組織の収縮反応と新たな上皮形成によって可能になる。

④感染・炎症の抑制…感染の合併があるときは、まず感染の制御を優先する。深部膿瘍が疑われる場合は、ただちに切開・排膿をする。感染創は十分に洗浄する。

⑤滲出液のコントロール…大量の滲出液は全身浮腫や創感染に伴って見られることが多いので、改善しなければならない。滲出液が少なすぎても創が乾燥してしまう。

⑥ポケット皮膚(欠損部より広い創腔のこと)の解消…ポケットがある場合は、優先的にポケットを解消する。

 

これらを適宜優先するものを考えて治療を行っていく。

 

外用剤

 外用剤は薬剤の効果を発揮する「主薬」薬効はないが主薬を包む「基材」とで構成される。

◆基材の種類

①疎水性(油脂性)基材

油分だけでできていて水となじまない。そのため、少量の滲出液を創面にとどめておくことができ、保湿効果、創の保護効果が期待され、創の上皮化に使われる基剤。主に白色ワセリン、精製ラノリン、プラスチベースなど

〜外用薬〜

  • 亜鉛華軟膏
  • アズノール軟膏
  • プロスタンディン軟膏

 

②親水性基材

水と油を界面活性剤で混ぜた乳剤性基材と水分を吸収して溶解する水溶性基材に分かれる。

◆乳剤性基材

・水中油型(o/w型)

乾燥した創面に水分を補給するもので、滲出液の少ない乾燥した創面が適応になる。

〜外用薬〜

  • オルセノン軟膏
  • ゲーベンクリーム

 

・油中水型(w/o型)

含有する水分が少なく補水機能は弱いため滲出液が適正な創に用いられる。

〜外用薬〜

  • リフラップ軟膏
  • ソルコセリル軟膏

 

◆水溶性基材

水分を吸収して溶解するものです。滲出液を吸収しますので、滲出液の多い創に適している。主にマグロコールなど

〜外用薬〜

  • アクトシン軟膏
  • カデックス軟膏
  • ブロメライン軟膏
  • ユーパスタコーワ軟膏