授乳中の薬の服用
授乳中は多くの方達が薬の服用について心配になられるかと思います。大切な我が子に害を与えるわけにもいかないと思うのは親として当然のことですよね。今日は授乳中の薬についてまとめます。
母乳はどのように作られるのか
乳房の中には乳腺があり、その近くに乳房腺という袋があります。その周りには血管が取り巻いており、プロラクチン(母乳ホルモン)の働きで血液が母乳に変わります。なら何故母乳は白いのか。それは血液から母乳へ変わる時、タンパク質や栄養素、白血球などは取り込まれますが、赤色の元である赤血球が使われないからです。そして作られた母乳はオキシトシン(母乳射出ホルモン)の働きで乳房腺から乳管へ押し出されて赤ちゃんに授乳されます。
母乳と粉ミルクの違い
大きな違いは免疫物質の違い。母乳には赤ちゃんに必要な栄養素はもちろんの事、免疫グロブリンという赤ちゃんをいろいろなウイルスや菌から守ってくれる物質が含まれています。なるべく母乳で育てるのが推奨されています。ただ最近の粉ミルクは品質もそれなりに向上されているので、外出される際に授乳は恥ずかしい、また、体調が優れない場合などは積極的に取り入れてもいいかもしれないです。
薬はどの程度母乳に移行するのか
薬にもよるがほとんどの薬剤の母乳を介しての胎児への移行率は0〜7%ほど。基本的に胎児へ移行率が10%以下なら安全だと言われています。ただ長期に渡って薬を服用し続ける場合は薬の蓄積などがある場合があるので医者と要相談。
詳しくは
https://www.oitaog.jp/syoko/binyutokusuri.pdf
参照:大分県産婦人科医会より
なので例えば風邪を引いたので風邪薬を飲んでしまったからと言って、特に神経質にならなくてもいいようです。
薬の移行を恐れて母乳を与えないよりは先ほども述べたように栄養面のメリットを考えると母乳を与えたほうがよさそうです。
本当に心配なら
本当に心配な方には薬を服用する前に搾乳しておいて冷蔵もしくは冷凍で保存しておいたり、薬を服用後、4-5時間ほど時間を空けてから授乳されるようにしましょう。
最後に
特別な薬を除いては、あまり神経質にならなくてもいいとは思います。母乳で育てるメリットもかなりありますし、心配な場合は医師や薬剤師に相談するようにしましょう。